【Q&A】子どもにやってほしいことがあるときの声かけは?

前回の記事はコチラ:【Q&A】不登校の子どもへの接し方は?

こんにちは~!

今日もまた、精神科医のたかぎ先生から、お手紙が届いています!

アンケートの質問に答えてくれたみたいなので、特別に見せちゃいます。

質問:声をかけなくても、子どもが自分から行動するには?

やって欲しいことがあるときの声かけについてお聞きします。
同じように言っているつもりでも、すんなりとやるときと
機嫌が悪くなりやらなくなるときがあります。
できれば声かけしなくても自分から終わらせる約束をしたいのですが
何か良い方法はありますか?


(『HSP/HSCのための心を落ち着けるレッスン』でいただいた質問を少し改変しています)

たかぎ先生からの回答


これは、子育てで誰もがぶち当たる壁ですよね。本当にお疲れさまです。

万人にうまくいく方法はありませんが、いくつかポイントがあります。

まず、私自身の反省も込めて、よくある失敗例を紹介します。

よくある失敗例

子どもが遊んでいるときに、「〇時になったからお風呂に入るよ」と声をかける。

しかし中々やめられず、「そろそろお風呂入るよ!」とこちらも声が大きくなってきて、子どもも反発してグズグズしてくる。

服を脱ぎ始めても「まったくもう」とイライラしながらお風呂へ・・・。

これは、どこを改めればよいのでしょうか? ポイントは4つです。

子どもへの伝え方4つのポイント

  • 1.事前に伝えて、心の準備をさせる
  • 2.区切りのいいところで区切る
  • 3.気持ちも切り替えられるように
  • 4.できたらすかざすホメる

1つずつ詳しく見ていきましょう。

1.事前に伝えて、心の準備をさせる

時計が読めれば、早めに「〇時になったら終わりね(~するよ)」と伝えておきましょう。

予告なしに、子どもの都合を無視して突然「はい、終わり」と切ってしまうと、気持ちがついていけません。

HSCは「約束やルールは守るもの」と真面目に考える子が多いので、事前に心の準備ができれば、計画を立てたり、落ち着けどころを自分なりに探して、それ以上言わなくても切り替えられるかもしれません。

2.区切りのいいところで区切る

区切り方には大きく2つあります。

「時間」での区切り、「キリのいいところ」での区切りです。

大人も同じですが、できれば「キリのいいところ」で切り上げたいものです。

時間で区切ると、どうしても中途半端なところで切ることになりがちです。

心の準備をしながら、多少時間は前後してでも、キリのいいところで終えられれば、気持ちよく終えやすいはずです。

そのためには頃合いを見てタイミングを逸しないように、一緒に遊ぶなり、横でゲーム観戦したりして、一緒に切り上げるようにしてみてはいかがでしょうか。

3.気持ちも切り替えられるように

特にHSCにとっては、この「気持ちの切り替え」がもっとも重要です。

心の準備をするのも、タイミングよく区切るのも、このためでもあります。

気持ちを切り替えるには、「予測できること」と「自分できめられること」が大切です

裏を返せば、「不意に、突然」「自分ではなく誰かの都合で」決められてしまうと、誰だって嫌な気持ちになったり、不安だったり、不満を抱きやすいですよね。

ただ、ゲームで「失敗して終わった」など悔しい終わり方をすると、結局グズグズと機嫌悪くなることもありますよね。

そういうときは「悔しかったね」「また今度がんばって」など、気持ちを言葉にして表現する手伝いをしてあげれば、不機嫌も和らぐかもしれません。

4.できたらすかざすホメる

頭では分かっているけど意外と忘れがちなのが、シメの「できたらすぐホメる」ことです。

ついつい、できていないところばかりが目につきやすく、できないときに注意して、できても一言ホメるのも忘れがちです。

あるいは「やっとか・・」と溜息ついたり「もっと早くしてよね」とイヤミを言ってしまったり・・・(^^;)。

ですが、子どもが自分から動くようになるには、やらないときに注意するよりも、できたときにすかさずホメることが効果的です。

できないところは目をつむり、できたところを見ていく。

たとえ約束の時間よりも遅れたり、イヤイヤであっても、本人が頑張ったならばそこはホメられていいはずです。

その方が気持ちの切り替えもスムーズにいくと思います。

そしてこれは「次は時間守ろうかな」となるための、次への種まきでもあります。

割り切るのも1つの方法

色々と述べましたが、こういうことをやっても難しいこともあると思います。

やれるだけやってダメなら「成長するのを待つしかないか。。。」とか「今はそういう気分じゃないのね」とか「大人でもそんなに上手に切り替えられないこともあるし、まあいいか」などと開き直ってしまうのも1つかと思います。

ご質問にも「すんなりとやるときと機嫌が悪くなりやらなくなるとき」があるとありますが、機嫌が悪くなるのは他に理由があってのことかもしれませんし、「そういうときはどんな言い方をしても難しいよね」と割り切ってしまうのも1つだと思います。

多くの場合は、成長と共にできるようになっていきます。

「今は、そういう時期なのね」と親も子どもも、肩の力を抜いて過ごせるといいのかもしれませんね。


なるほど~!

たかぎ先生、ありがとうございました!

肩の力を抜いて過ごすのも、大切なんだなぁ。

親子で仲良く過ごせるのが1番いいよね。