なんでHSPと仏教なの?(その2)~ゾウのはなし~

くにみ先生
くにみ先生

昨日は、ちょっときつい話をしちゃったね。

どうだった?

繊細パンダ
繊細パンダ

うん、難しい話もあったけど、

難しいというか、深いお話だったので、

何回も思い出してました。

仏教を学んでいくと、弱虫パンダじゃなく、

ライオンパンダになれるのかな。ガオー!って。

ライオンになるわけじゃないけど、
勇気、智恵を手に入れることができるよ。

じゃあ、続きの話をしようか。

今日は、智恵と表裏一体の「慈悲」についてだね。

「慈悲」というのは「慈悲深い人」みたいな言い方で、

今も使われたりするけど、いわゆる「やさしさ」だね。

慈悲って、めっちゃ「仏様」なイメージあります。

絶対怒らない、みたいな。

前の飼育員の人、今思うとほんと怒らなかったな。

なるほど、そういうイメージも確かにあるよね。

智恵はライオンだったけど、慈悲は、ゾウにたとえられているよ。

ゾウさんですか!
たしかにうちの動物園で、あの優しい雰囲気は、格が違いますね。

そっか、身近にいるとわかりやすいね。

仏教で教えられる慈悲にはね、

抜苦与楽」という意味があるんだ。

「苦しみを抜いて、楽しみを与える」と読むよ。

慈悲というやさしさには、2つの側面があるということ。

2つの側面?

一つは、苦しみを抜くということ。

もう一つが、楽しみを与えるということだね。

まずは、苦しみを抜く、ということについて。

苦しみを抜くためには、まず、「苦しみ」について知らないとだよね。

苦しんでいることに気づかないことには、始まらないからね。

あ~、それはわかります。

HSPって、そういうの得意そうですよね。

あの人、なんか悩んでそうとか、顔色悪いなとか、元気なさそうとか。

さすがせんさいパンダ。そうだよね。

だから、HSPは優しい人が多いんだと思うんだよね。

繊細さと、優しさは、そういう意味で関係が深いんだ。

それで疲れちゃうことも多いですけどね……。

だよね。

誰かの苦しみや、悲しみに気づきやすいというのは、

よく言えば、優しさであり、気遣いや配慮であり、大きな長所になる。

だけどその苦しさをもらっちゃったり、影響を受けすぎて、

自分もつらくなったり、気を使って疲れすぎたりするというリスクもあるよね。
まずは、そういう両面があることを知っておくことが大事だね。

ですよね、そんなことなら、鈍感になりたいと思うこともあります。

そうだね、やさしくあることは、簡単なことじゃないもんね。

そういうHSPの知られざる気苦労は、

もっと多くの人に知ってもらいたいところではあるよね。

本当ですよね。

でね、仏教は「慈悲の教え」ともいわれるんだけど、

僕たちにとっての、苦しみとは何か、幸せとは何か、ということを

色々な角度から教えられているんだね。

苦しみといっても、色々あるよね。

たとえば「四苦八苦」という言葉があるよね。

これも仏教の言葉だけど、

この四苦とは、生老病死の4つの苦しみのこと。

今回は、詳しい説明は省略するけど、

ほかにも、孤独、欲望、怒り、ねたみそねみ、

人と比べてうぬぼれて調子に乗っちゃうしまう心とかね。

普段はあんまり深く考えないけど、
こういう心ってふと出てきちゃうからね。

うん、でてきちゃいますね。。。

欲望まみれのパンダです。。。

ははは、そう言えるのは、パンダ君が自分の心をよく見つめているからだよね。

こういう話は下手すると卑屈になったり、自分で自分を責めたりしがちだけど、

そこは注意が必要だね。

え、そうなの?

自分に厳しくしなくちゃいけないんじゃないの?

ん~、表現が難しいんだけど、

自分に厳しくするのは大事といっても、

自信喪失するような厳しさは、ちょっと違うかな。

あくまで、前向きになるため、幸せに向かって進み続けるためだからね。

前向き、幸せになるため……。

うん。

時には甘えることが必要なこともあるし、

厳しさが必要なこともある。

常に厳しくとか、常にやさしくとかではなく、

その目的が大事なんだよ。

目的かあ。

そう。幸せになりたい、という目的だね。  
たとえば「甘えはダメ、自分には厳しく」とか、

よくわからないうちに「常識」として刷り込まれてるようなものに

縛られてしまっている人もいるけど、それは違うと思うんだよね。

自分を後回しにして、他人を優先することも大切ではあるけれど、

ずっと自分に厳しくし続けると、倒れちゃう。

時には、倒れるくらい頑張ることも必要な時もあるだろうけど、

それはあくまで「例外的」であって、

自分のことは自分でもっと大切にしていいと思うんだ。

自分のことは後回しにしがちです。。。

それが悪いわけじゃないんだけどね。

他人のつらさに気づくのと同じように、

自分自身のつらさや、悩みにも、

もっときちんと向き合うことが必要なんじゃないかと思うんだ。

自分自身のつらさと向き合う?

自分のことを後回しにしてるということは、

自分の感情にフタをしがち、ということだと思うんだよね。

自分のSOSに気づかないふりをしていると、どこかで無理が来てしまう。

そういう自分自身の苦しみ、悩みにもきちんと向き合うことが、

幸せへの第一歩なんだよ。

ん~、自分のことを大事にするのって、なんか苦手だな。

それはきっと、慣れてないだけだから、大丈夫。

やさしいブッダのお話を聞いていくうちに、

自分を大切にするとはどういうことか、だんだん分かってくると思うよ。

  

自分を大切にか。そうなれるようになりたいなあ。

そうだね。まずは、自分を大切にしたいな、という気持ちを持つことが大切だね。

そこから、自分自身の心と向き合おうとする時間を作るようになるし、

自分のこころに意識が向くようになるからね。

そっか、そもそも、

自分と向き合う時間をとろうとしなかったら始まらないですもんね。

命とは、与えられた時間ともいうからね。

命を大切にするとは、時間を、自分にとって大切なことのために使うことだよ。

ん~、のんべんだらりと、

食べることと寝ることだけに時間を使ってた気がします。

これからこれから。

今より若いときはないからね。

も~、くにみ先生はやさしいなあ。

そろそろまとめるとね。

仏教では、色々な苦しみについて教えられているけど、

それは、苦しみを抜いて、幸せになるためなんだね。

だけど、自分の苦しみと向き合うというのは、決して簡単なことじゃない。

そして、自分自身と向き合うことで、自分がこれからどうなるのか、

中途半端ななぐさめやごまかしではなく、あえて、厳しく現実を見ていく。

そのうえで、人はなぜ生きるのか、幸せってなんなのかを見ていく。

それが、仏教の「見方」なんだね。

仏教の「見方」……。

うん。この見方は、きびしいと感じることもあるだろうし、

やさしいと感じることもあると思う。

でもそれは一貫して、自分自身の心と向き合うためであり、

悔いのない人生を歩んでもらいたい、

せっかく生まれてきたんだから「生まれてきてよかった」という

「命の喜び」を味わってほしい、

根っこには、そんなお釈迦さまのやさしさがあるんだよ。

は~、なんかすごいなあ。

でも、自分にもそんな「命の喜び」なんてわかるかなあ。

必要なのは、自分を大切にしたいという思い、

幸せって何か知りたいなあ、という気持ちだよ。

すべては、そこから始まるからね。

お釈迦さまってすごいなぁ。

「やさしい厳しさ、きびしい優しさ」でしたっけ?

智恵と慈悲って、両方セットになってることが大事なんですね。

そうだね。

そんな「やさしいブッダ」が教えられていることについて、

HSPの人に特に知ってもらいたいなあと思うことを中心に、

色々紹介していくね。

は~い、これからもたくさん教えてくださいね。

よろしくお願いします!

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