バウンダリー(その1)境界線を引く

繊細パンダ
繊細パンダ

くにみ先生、ちょっと相談があるんだけど……

くにみ先生
くにみ先生

どうしたの?

最近気づいたんだけどね、
ぼくって、何かを頼まれると
断るのが苦手なんだなと思って。

自分が苦手なことに気づけたことは、
とてもいいことだね。

うん、パンダ付き合いが苦手なのは、
Noと言えないパンダだからなのかなと思って。
どうすれば、Noと言えるパンダになれますか?

HSPにとっては、切実な問題だね。
これには、バウンダリーという
距離感についての考え方が参考になると思うよ。

バウンダリーって、
HSPがぜひとも身に付けたい2つの習慣の1つだよね。
ダウンタイムとバウンダリー。

そうそう。
ダウンタイムは、この前話したよね。
今日は、バウンダリーについて少し詳しく話をしよう。

「境界線」って、どんなイメージ?

まずバウンダリーというのは、境界線という意味だね。

うん、自分と相手との間に、線を引くんだよね。
でも、ぼく、これ苦手だな。

どんなところが苦手だと感じるの?

なんかね、距離を置くというか、
相手の人を突き放すというか、
冷たい感じがしちゃうんだよね。
相手に、自分との間に線を引かれたらイヤだし。
だから境界性を引くこと自体に、抵抗があって。
わざわざ壁をつくらなくても……みたいな感じかな。

なるほどね。
境界線は、いろいろな例えでいわれるよね。
あるときは壁、
あるときは生け垣、
結界とか、バリアとかっていう人もいるよね。

ほぉ! 結界、バリア。。。
パンダ・バリア!
それはなんかカッコイイですね。

自分にあったイメージの言葉を探すのは大事だよね。
結界を張るための印を結ぶイメージで、
境界線を引く時の仕草やサインを
自分なりに決めてる人もいるよ。

印を結ぶ!
なんか忍者っぽいですね。
あれ、なんかバウンダリーのイメージが変わってきましたよ。

パンダ君って、そういうの好きなんだね(^^;)
まあ、それはいったん置いておいて、
境界線に対するマイナスのイメージを払拭するために、
境界線を引くことの目的を確認しようか。

境界線を引く目的?

うん、なんで境界線を引くことが大事なんだっけ?

え~っと、頼まれごとを断るため?

うん、断りやすくなるため、というのもあるね。
じゃあ、なんで頼まれごとを断ることが大事なの?

ん~、自分がいっぱいいっぱいになっちゃうから。

そうだよね。
自分を守るため、自分を大切にするためだよね。
パンダ君は、ちゃんと自分の気持ちを、自分で守ってる?

ど、どうだろ……

なぜ、特にHSPはバウンダリーを意識するべきなのか

境界線を引くというのは
別にHSPだけに必要なことじゃないけど、
なんで、特にHSPにとって
大切なスキルだといわれるんだと思う?

そうだなぁ、HSPは断るのが苦手だから?

なんでHSPは、断るのが苦手なんだろう?

相手が困ってることが、わかっちゃうからかな?

そうだね、
ちょっとした仕草や、口調、雰囲気から、
相手がどれくらい困っていそうかとか、
察するのが得意なHSPにとって、
相手が困っているのが分かっていながら
頼まれごとを断るのは気が引ける
よね。

うん、申し訳ないなって思っちゃう。

まずはね、
周りの人の困りごとに気づきやすい
ということを自覚することが大事だね。
「困ってる感」をもらいやすい。

うん、もらいやすいです。
だから疲れやすいのかな。

周囲のことに気づきやすいと、
キャパオーバーになりやすいんだ。
無理をしすぎてしまう。

そうですね。。。キャパオーバーになりやすいっす。

あとは、自信がないと周りの影響を受けやすいよね。
少数派のHSPは、自分の感じ方に
自信を失いやすいという話はしたと思うけど、
Noと言えるためには、
自分の意見に自信をもてないとね。

ん~、自信か。それも大きいですよねぇ。

他人を大切にすることも大事だけど、
自分が倒れるほど、
自分を後回しにしちゃうのは、ちょっとね。

う~ん、でも、そんなもんだと思ってました。

もっと自分を大切にしていいんだよ。
HSPにとってダウンタイムが大事なのは、
意識して休まないと、休めないからだよね。
同じように、自分を大切にしようと意識しないと
ついつい周りを優先して自分を後回しにしがち
だから、
このバウンダリーが大事なんだ。

自分を後回しにしがちだからこそ、か。
確かにそれはありますね。

バウンダリーは、自分と相手のために

環境や、周りの人の影響を受けやすいからこそ、
自分のことは自分で守らないとね。
それは決して、周りを拒絶するとか、
突き放すことではないんだよ。

その違いが、いまいち分からなくて。。。

相手を拒絶したり、突き放してしまうとしたら、
それはむしろ、境界線がうまく引けていないからじゃないかな。

え?そうなの?

境界線が上手に引けるようになると、
ちょうどいい距離感で、
人付き合いができるようになる
んだ。
自分にとっても、相手にとっても、
お互いに不快にならない、心地よい距離感でね。
そのためには、相手や状況に応じて、
距離感を調節することも大切だよね。
頼まれたからといって、それを引き受けることが、
その人にとっていいこととも限らないしね。

え? 頼まれても、
引き受けないほうがいいこともあるの?

うん、相手の希望を叶えることと、
その人にとっていいことは、
一致しないこともあるからね。

そういわれれば、そうかも。。。

境界線を引くということは、
自分を守ることでもあるし、
相手を尊重することでもある
んだよ。
そのへんについては、また次回にしよう。

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